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AISI 2025 Annual Statistical Report beside US steel shipment charts in Washington, D.C.

政策

読了目安5分

AISI、2025年年次統計報告書を公表――米国の鉄鋼出荷量は91百万ネットトンに到達

米国鉄鋼協会(AISI)は2026年8月5日、2025年年次統計報告書を公表した。国内製鉄所の鉄鋼出荷量は91百万ネットトン、米国の粗鋼生産量は90百万ネットトンとなり、鉄鋼輸入総量は2024年比で13%減少した。

AISIの年次報告書が示す2025年の米国鉄鋼業界

AISIによると、2025年年次統計報告書(ASR)は、米国鉄鋼業界に関する包括的なデータに加え、北米鉄鋼業界全体についても一部の情報を収録している。同協会の2025年年次統計報告書の発表は、同年の米国データにおける中心的な動きとして、国内出荷量と粗鋼生産量の増加を挙げている。

報告書はまた、鉄鋼輸入が大幅に減少したことも記録している。米国への鉄鋼輸入総量は2024年と比べて13%減少し、仕上げ鋼輸入は17%減少した。仕上げ鋼輸入が見かけの鉄鋼消費に占める割合は18%だった。米国の鉄鋼製品出荷における主な最終用途市場は、建設と自動車で変わらなかった。

AISIの発表における主な数値は次のとおりである。

国内市場の統計的な参照資料

ワシントン特別区で、鉄鋼出荷量のグラフの横に置かれたAISIの2025年年次統計報告書。
AISIの2025年年次統計報告書は、米国の鉄鋼出荷、生産、貿易に関するデータをまとめている。

出荷量と粗鋼生産量はいずれも増加

国内製鉄所は2025年に91百万ネットトンを出荷し、前年から5%増加した。米国の粗鋼生産量は90百万ネットトンに達し、2024年の水準を3%上回った。したがって、この2つの指標は同じ方向に動いたが、報告書によれば、出荷量の増加率は生産量を上回った。

これらの数値は、互いに置き換えられる指標ではなく、別個の指標として読む必要がある。出荷量は国内製鉄所が納入した資材を示す一方、粗鋼生産量は製鋼段階での生産量を記録する。AISIはASRで両方を提示し、国内鉄鋼サプライチェーンの異なる段階における活動を利用者が把握できるようにしている。

AISIが報告した2025年の比較は、次のように整理できる。

2025年に報告された米国鉄鋼指標
指標2025年の数値または変化2024年との比較出典
国内製鉄所の出荷量91百万ネットトン5%増AISI、2025年年次統計報告書を発表
米国の粗鋼生産量90百万ネットトン3%増AISI、2025年年次統計報告書を発表
米国の鉄鋼輸入総量発表資料に記載なし13%減AISI、2025年年次統計報告書を発表
仕上げ鋼輸入見かけの鉄鋼消費の18%17%減AISI、2025年年次統計報告書を発表

この2つの数量指標は、異なる市場段階を示すという点に留意すれば、横に並べて見ることもできる。

2025年の米国鉄鋼数量 (百万ネットトン)

2025年の米国鉄鋼数量2025年の米国鉄鋼数量 — values in 百万ネットトン国内製鉄所の出荷量91粗鋼生産量90

AISIの発表資料に示された要約には、いずれの指標についても2024年の絶対的なトン数が記載されていない。そのため、比較の基礎として適切なのは前年比の割合である。ASRの全文には、より長期の時系列が収録されており、利用者は2025年の結果を、より広い10年間の記録の中に位置付けることができる。

輸入は減少する一方、仕上げ鋼は18%の割合を維持

発表資料の貿易データは、2025年の米国鉄鋼市場で輸入の存在感が低下したことを示している。鉄鋼輸入総量は前年から13%減少した。仕上げ鋼輸入は17%減少し、見かけの鉄鋼消費の18%を占めた。

この数値は、輸入総量と仕上げ鋼輸入を区別している。この区別は、貿易の流れを国内製鉄所の出荷量と比較する際に重要となる。AISIの要約は割合の変動と仕上げ鋼輸入の占有率を示し、全文報告書は輸出入の詳細なデータを提供している。

発表資料における輸入関連の調査結果は、次の3点にまとめられる。

  • 米国への鉄鋼輸入総量は、2025年に2024年を13%下回った。
  • 同じ期間に、仕上げ鋼輸入は17%減少した。
  • 2025年、仕上げ鋼輸入は見かけの鉄鋼消費の18%を占めた。

AISIは、鉄鋼輸入監視・分析システムを通じて、より頻繁に輸入指標も公表している。同協会は別途公表した2026年7月の更新で、鉄鋼輸入許可申請が2,294,000ネットトンに上り、仕上げ鋼輸入の市場占有率を18%と推定した。この月次データはASRが示す2025年通年の数値に代わるものではないが、現在の監視と報告書のより長期的な統計記録の違いを示している。7月のSIMA輸入データ更新は別個の発表資料である。

より広い市場環境における報告書の輸入データ

机上で米国の鉄鋼輸入データと年次市場グラフを確認するアナリスト。
ASRは、年次の輸出入データを国内の生産量・出荷量の指標と組み合わせている。

ASRは3つの主要数値を大きく超える情報を収録

AISIは、ASRについて、米国鉄鋼業界を対象とする同種の資料として最も包括的な参照資料だと説明している。その対象は、2025年の出荷、生産、輸入の変化に限られない。報告書には10年間にわたる一部の統計的なハイライトが含まれており、利用者は単一年度のスナップショットに頼るのではなく、国内市場の変化を検証できる。

発表資料は、報告書に含まれる複数の異なるデータ群を示している。

AISIの2025年年次統計報告書が扱う主なデータ分野
対象分野収録データ地理的範囲または期間出典
出荷量と見かけの供給量統計上の主なハイライト10年間;米国AISI、2025年年次統計報告書を発表
輸出入詳細な貿易データ米国AISI、2025年年次統計報告書を発表
粗鋼生産量生産量と設備稼働率一部の州別生産量を含む米国データAISI、2025年年次統計報告書を発表
製品・市場別の出荷量製品別・最終用途別の内訳10年間AISI、2025年年次統計報告書を発表
北米および世界の統計統計データの一部カナダ、メキシコ、世界AISI、2025年年次統計報告書を発表

報告書には、米国鉄鋼業界を対象とする一部の財務ハイライト、雇用データ、図表も収録されている。州別生産量、設備稼働率、市場向け出荷量、貿易データを組み合わせることで、ASRは生産に関する発表資料だけの場合よりも広い範囲を持つ。

AISIによると、報告書にはカナダ、メキシコ、世界に関する一部のデータも含まれるが、主な焦点はあくまで米国である。この違いは、数値を国際的なデータセットと併用する際に重要となる。例えば、worldsteelによる2026年6月の粗鋼生産量発表は、報告対象70カ国について155.7百万トンとし、2025年6月から1.7%増加したと報告している。この後に発表された世界の月次結果は、ASRにおける米国の通年指標との直接比較ではなく、背景情報を提供するものである。

建設と自動車が引き続き主な最終用途市場

2025年の報告書は、米国の鉄鋼製品出荷における主な最終用途市場として、建設と自動車を挙げている。AISIが10年間にわたる製品別・市場別の出荷量を収録しているため、報告書では、これらの用途を単独の年次観測値として扱うのではなく、より広い市場記録と併せて検証できる。

この最終用途に関する調査結果は、出荷量の合計を実際の産業の文脈にも位置付けている。建設と自動車に関連する鉄鋼需要は、ASRに収録された生産、輸入、雇用、設備稼働率のデータと併せて報告されている。提供された発表資料には、いずれの分野についても個別のトン数や割合は示されていない。そのため、この順位を国内製鉄所が出荷した91百万ネットトンの数量的な内訳と読んではならない。

調達や市場分析において、名称が示された主要市場と、数量で示された市場占有率を区別することには意味がある。年次発表資料は2025年の最終用途の状況について、その方向性と序列を示している。一方、製品・市場レベルの検証には、基礎となるASRのほうが詳細な参照資料となる。

AISI、変化する市場の参照資料としてASRを位置付け

AISIの会長兼最高経営責任者であるKevin Dempsey氏は、貿易政策と市場環境が急速に変化するなか、国内業界をデータに基づいて捉えることを目的に報告書を作成したと述べた。同氏の発言は、ASRを予測や政策決定ではなく、アナリストや鉄鋼業界全体にとっての参照資料として位置付けている。

同協会が掲げる役割は、統計資料の幅広さについても説明する。AISIは、高炉一貫製鉄所と電炉メーカー、鋼管・チューブメーカー、鉄鋼加工業者・製造業者に加え、業界に供給または業界から購入する賛助会員を代表している。その会員構成は、炭素鋼とステンレス鋼の生産・流通を反映している。

Dempsey氏は、報告書の役割について次のように直接的に説明した。

2025年年次統計報告書は、私たちの業界にとって、自分たちがどこに立っているのかを明確かつデータに基づいて把握することが、いかに重要であるかを浮き彫りにしている。

AISI会長兼最高経営責任者、Kevin Dempsey

AISIによると、2025年ASRの冊子はS&P Globalの鉄鋼データ・分析ウェブサイトから購入できるほか、1-800-PLATTS-8に電話して注文することもできる。発表資料は、この報告書を生産、出荷、市場、雇用、財務指標、貿易を網羅した統合的な参照資料として紹介している。

年次の鉄鋼統計を比較する読者にとって、この資料の主な価値は、米国を一貫して対象とすることと、歴史的な深さを組み合わせている点にある。2025年の結果は、輸入が減少する一方で国内出荷量と生産量が増加したことを示している。また、より広い表は、こうした動きを10年間の時系列と、北米および世界の一部の状況の中に位置付けるよう設計されている。

AISIの2025年年次統計報告書は、国内出荷量と粗鋼生産量が増加する一方、輸入が減少した米国鉄鋼市場を記録している。10年間にわたる幅広い対象範囲により、この報告書は製品、最終用途市場、生産拠点、貿易の流れを通じて、こうした動きを読み解くための参照資料となっている。

出典

  1. AISI Releases Annual Statistical Report for 2025 (steel.org)
  2. AISI Releases July SIMA Imports Data (steel.org)
  3. June 2026 crude steel production (worldsteel.org)