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定尺切断(コイルライン)
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定尺切断(コイルライン)

鋼板の定尺切断:コイルライン加工の公差と切断加工(のこ切断)との違い

定尺切断(CTL)はコイルラインによる加工です。コイルを開反し、レベラーで矯正したうえで、指定の長さにせん断して平板に仕上げます。棒鋼や形鋼をのこ盤で切断する切断加工(受託のこ切断)とも、コイルの幅を変えずに幅方向を分割するスリット加工とも異なる工程です。このページでは、コイル起点の切断で実際に得られる性能、隣接する2つの加工との違い、そして見積に必要な情報を扱います。

実現可能な公差

加工方法形状公差
定尺切断ラインシート(平板)±0.25 mmサプライヤー公表値出典:Alliance Steel — published cut-to-length length/width tolerance ±0.010 in
定尺切断ラインシート(平板)±1.5875 mmサプライヤー公表値出典:Alliance Steel — published cut-to-length squareness tolerance ±0.0625 in
定尺切断ラインシート(平板)±0.381 mmサプライヤー公表値出典:Team Pacesetter — published cut-to-length length tolerance ±0.015 in for dry steel
定尺切断ラインシート(平板)±0.787 mmサプライヤー公表値出典:Team Pacesetter — published cut-to-length length tolerance ±0.031 in for oiled steel

特定の供給業者による目安の値です。ご使用の鋼種・板厚・幅・数量で実現可能な公差は加工業者にご確認ください。

価格を左右する要素

  • 材料の板厚
  • 鋼種
  • コイル幅
  • 目標シート長さ
  • 総数量
  • 要求公差
  • コイルの調達元(支給材か加工業者の在庫か)
  • 梱包要件

見積依頼に必要な情報

  • 鋼種または材料番号
  • 板厚
  • シート長さ
  • 数量
  • コイルの調達元
  • 梱包要件

トレーサビリティと EN 10204 証明書

  • 2.1
  • 2.2
  • 3.1
  • 3.2

鋼材購入で一般的な区分:3.1

証明書はコイル材料に帰属し、切断そのものには帰属しません。定尺切断ラインを通しても EN 10204 の証明書が新たに発行されるわけではなく、実際の論点は開反・せん断を経てもトレーサビリティが保たれるか、そして得られたシートにどのような表示やロット管理を行うかです。

規格で規定

出典:EN 10204 defines inspection-document types.

定尺切断・切断加工(のこ切断)・スリット加工は別の工程です

定尺切断はコイルラインの加工です。コイルを巻き戻し、レベラーで平坦にし、決められた長さの平板にせん断します。切断加工(のこ切断)は棒材や形鋼をのこ刃で切り離し、スリット加工はコイルの幅を狭めるだけで長さは変わりません。

サプライヤー公表値

参考:スリット加工の幅公差

スリット加工の幅公差0.127 mm

違いを具体的に示すためだけに挙げています。スリット加工の公差は幅を、上の定尺切断の公差は長さと直角度を規定します。定尺切断の数値ではありません。

サプライヤー公表値

一般的なライン能力

特定の供給業者による目安の値です。ご使用の鋼種・板厚・幅・数量で実現可能な公差は加工業者にご確認ください。

サプライヤー公表値

サービス

定尺切断ラインではどの程度の公差が実現できますか。
使用するラインと材料によって異なります。あるコイルラインの供給業者が公表するシート長さ/幅の公差はおよそ±0.25 mmです。別の2社は、乾燥(無塗油)鋼板で長さ公差およそ±0.4 mm、塗油後の鋼板ではおよそ±0.8 mmと報告しています。塗油は板の送りとせん断の挙動に影響するためです。幅狭ストリップライン(全幅シートとは異なる区分で、幅およそ9.5〜140 mmのストリップを扱います)は、切断長さについて片側寄りのやや緩い公差、およそ+6.4 mmを公表しています。ご使用の鋼種・板厚・幅で実現可能な数値は加工業者にご確認ください。
せん断したシートではどの程度の直角度が期待できますか。
あるコイルラインの供給業者は、せん断したシートの直角度公差としておよそ±1.6 mmを公表しています。これは長さ公差とは別の指標で、シアーや送りが正しく保持されていないと、長さが正しくてもわずかに直角度が崩れることがあります。ご使用のシートサイズで実現可能な直角度は加工業者にご確認ください。この数値を裏付ける2社目の独立した公表値はまだ確認できていません。
シートは平坦に仕上がりますか。
一般的な定尺切断ラインについて、出典で確認できる公表数値(「I値」などの矯正指数)は見つかっておらず、裏付けのない数値をお伝えすることはいたしません。定尺切断ラインの平坦度はせん断の手前にあるレベラーで決まります。加工業者にどのようなレベラー設備を使用しているか、ご使用の鋼種・板厚でどの程度の平坦度を保証できるかをお尋ねください。
定尺切断と切断加工(のこ切断)の違いは何ですか。
定尺切断はコイルを起点とする加工です。コイルを開反し、レベラーで矯正したうえでせん断し、平板シートに仕上げます。一方、切断加工(のこ切断)は丸棒・角棒・平鋼・形鋼といった棒材・形鋼をのこ盤で切断する加工です。違いを分けるのは材料の入り口の形態です。素材がコイルから始まるなら定尺切断、棒材・形鋼から始まるなら切断加工(のこ切断)をお選びください。
定尺切断とスリット加工の違いは何ですか。
どちらもコイルを起点としますが、変化させる寸法が異なります。スリット加工はコイルの幅を狭くする加工で、幅広のコイルを投入すると幅の狭い複数のコイルが得られ、長さは変わりません。ある供給業者はスリット幅の公差としておよそ±0.13 mmを公表しています。定尺切断はコイルの長さを変える加工で、コイルを横断してせん断し、幅は変えずに指定長さの平板シートに仕上げます。幅の狭いコイルが必要であればスリット加工を、指定長さの平板シートが必要であれば定尺切断をご依頼ください。
見積にはどのような情報が必要ですか。
鋼種または材料番号、板厚、幅、必要なシート長さ、数量、コイルを支給するか加工業者の在庫から調達するか、そして梱包要件をお知らせください。この7点がそろって初めて、価格帯ではなく確定価格でのご案内が可能になります。
支給コイルの切断は可能ですか。
支給コイルの切断は一般的に行われていますが、あるラインがこれを受け入れるかどうか、そして責任範囲・残コイル・トレーサビリティに関する条件は加工業者によって異なります。発送前にご確認ください。コイルに検査証明書が付いている場合は、トレーサビリティが途切れないよう、切断後のシートにどのような表示やロット管理を行うかも同じ問い合わせで確認してください。
EN 10204 3.1 の証明書は発行されますか。
EN 10204は検査文書として2.1、2.2、3.1、3.2を定めており、鋼材調達では通常3.1が標準として用いられます。ただし定尺切断ラインが証明書を新たに発行するわけではなく、証明書はコイル材料に帰属します。重要なのは、開反・せん断を経てもトレーサビリティが維持されるか、そして各ロットのシートが自身の溶鋼番号と結び付いたままとなるようどのように管理されるかです。加工業者に直接ご確認ください。
最低発注数量はありますか。
定尺切断について業界共通の最低発注数量はなく、加工業者や、コイルの端材をどう扱うかによって異なります。前提を置かず、問い合わせの一項目としてご確認ください。
納期はどのくらいですか。
一般的な納期を正直にお示しすることはできません。加工業者、コイルの在庫状況、その時点のラインの負荷によって異なります。見積とあわせて確定納期をご依頼ください。
せん断したシートの端面状態はどうなりますか。
せん断された端面は、スリット端面や研削端面とは異なります。業界がミル・スリット・カット・ドレスといった名称で端面状態を区別しているのはこのためです。定尺切断のせん断について、確認済みで裏付けのあるバリ高さの数値基準は把握できていないため、加工業者にどのような端面状態になるか、必要であればバリ取りが可能かをお尋ねください。
鋼材の定尺切断の費用はどのくらいですか。
定尺切断は単一の単価で決まるものではないため、ここで金額を示せばかえって誤解を招きます。価格を左右するのは、材料の板厚、鋼種、コイル幅、目標シート長さ、総数量、要求公差、コイルを支給するか加工業者調達か、そして梱包要件です。見積チェックリストの7項目をお送りいただければ、価格帯ではなく確定価格でのご案内が可能になります。

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